従来の老人ホームの主なタイプには、以下のような種類がありました。
・介護老人福祉施設(「特別養護老人ホーム」「特養」)。
・介護老人保健施設(「老健」)
・グループホーム
・有料老人ホーム
しかし、加速化する高齢化社会の中で、そのニーズに応えていくことは、並大抵のことではありません。
なぜなら、高齢者の数が増加しているだけでなく、入居希望者の個性が多様化しているということもあるからです。そもそも、人生80年といわれる時代にあって、平均入居年齢が60~65歳ですから、老人ホームでの生活は、平均しても、15~20年間ということになります。
赤ちゃんが誕生してから、成人するまでというほどの期間を、そこで過ごすわけです。その費用も、決して軽くは考えられない額に上ります。老人ホームの選択は、人生におけ、非常に重要なものなのです。
現在、このような、新しい需要に応えようと、従来のタイプとは違った、新しいタイプの老人ホームのかたちが模索されつつあります。
●新型特養ホーム
従来の「特別養護老人ホーム」(「介護老人福祉施設」のことで、「特養」と呼ばれることが多いです)の新しいかたちです。公的ホームです。
従来の特養ホームの場合は、大部屋に相部屋で生活するというケースが多かったのですが、新型では、個室、ユニットケア、個別のケアサービスが受けられるようになっています。
ただし、従来は月額費用が5万円だったのが、それに加えて5万円がプラスされ、月額10万円ほどの費用がかかります。
●新型ケアハウス
従来のケアハウスは、身の回りのことを自分でできる程度の、比較的、自立した人が対象の施設でした。そのため、介護の必要度が進むと、退所しなければならないことになっていました。新型の場合は、介護認定が必要となります。民間企業と自治体が連携した、新しい方式の施設です。
●ケア付きマンション
集団生活に抵抗が大きい人向けの施設です。分譲または賃貸のマンションに、緊急通報や食事サービスを付加したものです。
ただし、介護が必要となった場合は、外部の在宅サービスと、個別に契約することが必要になります。さらに、介護の必要度が進むと、また改めて、別の施設への入居を検討せざるを得なくなるのが実状です。
その他、従来からある有料ホームが、最近ではかなり廉価となり、利用しやすくなりつつあります。現代は、まさに、老人ホームの模索時代といえるのかもしれません。
日本では現在、高齢化・少子化が急速に進んでいます。そして、そのことによって、高齢者の幸せを家族だけ支えていくことは難しくなっています。社会全体で、高齢者の幸せをの向上、維持をはかる仕組みを確立することはできないのでしょうか。昭和38年、高齢者の福祉の向上を図ることを目的とした「老人福祉法」が制定されました。高齢者の福祉とは、社会福祉制度の一分野で、老人福祉とも呼ばれているのです。特に、高齢者を対象とするサービスのことを指しています。
「老人福祉法」は、老人福祉の原理を明確にして、高齢者の心身の健康を保持しながら、生活を安定させるために、必要な措置を講じるために存在する法律です。かつて、すべての高齢者を対象として、その社会保障を担っていましたが、財政悪化により、現在では、「老人保健法」、「介護保険法」が適用されない場合に限り、老人の福祉を行う根拠として用いられるようになっているのです。
高齢者の福祉としては、在宅福祉と施設福祉の2種類があります。在宅福祉には、ホームヘルプ、ショートステイ、デイサービス、グループホームなどがあります。施設福祉は、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、老人介護支援センター、老人福祉センターなどがあります。軽費老人には、A型、B型の区分がありますし、ケアハウスはこのような種類の老人ホームの一種であるといえます。