自宅に居たときには、あんなにふっくらとしていたのに、老人ホームに入ってから半年後、何だか、とても痩せちゃったみたいなのだけれどと、老人ホームに、おじいちゃん、おばあちゃんを訪ねたときに、その変化に心配になるということがあります。
「しっかりと食べている?」と当人に尋ねてはみるものの、最近、ことに認知症の症状が進んだおばあちゃんの答えからは、今ひとつ、はっきりとした原因はわかりません。ホームの方に尋ねても、「大丈夫ですよ」の一言です。普段、お世話になっている手前、それ上、深く尋ねることはできないということも、多いのではないでしょうか。
老人ホームの持つ、不透明性を解消するために、公的機関による、第三者評価が求められています。平成12年6月施行の社会福祉法第78条では、「福祉サービスの質の向上のための措置等」として、次のように規定されています。
第78条
「社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サービスの質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、常に福祉サービスを受ける者の立場に立って良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めなければならない。」
さらに、その第2項では、「国は、社会福祉事業の経営者が行う福祉サービスの質の向上のための措置を援助するために、福祉サービスの質の公正かつ適切な評価の実施に資するための措置を講ずるよう努めなければならない。」と明記されています。
この流れを受け、今後、より多くの老人ホームで、情報開示がごく当然のこととして行われることを願いたいものです。
日本では現在、高齢化・少子化が急速に進んでいます。そして、そのことによって、高齢者の幸せを家族だけ支えていくことは難しくなっています。社会全体で、高齢者の幸せをの向上、維持をはかる仕組みを確立することはできないのでしょうか。昭和38年、高齢者の福祉の向上を図ることを目的とした「老人福祉法」が制定されました。高齢者の福祉とは、社会福祉制度の一分野で、老人福祉とも呼ばれているのです。特に、高齢者を対象とするサービスのことを指しています。
「老人福祉法」は、老人福祉の原理を明確にして、高齢者の心身の健康を保持しながら、生活を安定させるために、必要な措置を講じるために存在する法律です。かつて、すべての高齢者を対象として、その社会保障を担っていましたが、財政悪化により、現在では、「老人保健法」、「介護保険法」が適用されない場合に限り、老人の福祉を行う根拠として用いられるようになっているのです。
高齢者の福祉としては、在宅福祉と施設福祉の2種類があります。在宅福祉には、ホームヘルプ、ショートステイ、デイサービス、グループホームなどがあります。施設福祉は、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、老人介護支援センター、老人福祉センターなどがあります。軽費老人には、A型、B型の区分がありますし、ケアハウスはこのような種類の老人ホームの一種であるといえます。