高齢化社会の需要に応じようとする傾向から、有料老人ホームの数が増加していることは、好ましいことといえます。しかし、その反面、入居してみたら思っていたのと違っていたというような、入居者と運営側とのトラブルなども、増加しています。
そのようなトラブルは、パンフレット等に記載されている情報と、実態とが食い違っていることが主な原因です。
完全に、自分の希望と一致する老人ホームを見つけることは、難しいかもしれませんが、逆に、「こんな有料老人ホームは、優秀なホームである可能性が、極めて低い」という例を、いくつか挙げてみたいと思います。どうぞ参考にしてください。
●有料老人ホームの届出をしていない老人ホームに要注意!
老人福祉法では、「有料老人ホームを設置するものは、あらかじめその施設を設置しようとする地の都道府県知事に届け出なければならない」と定められています。それにもかからわず、この届出を怠っている施設、いわゆる「類似施設」が、全国に数多くあります。
きちんと届け出が出され、必要な報告や調査が行なわれているということは、その老人ホームが、一定の基準を満たしているということを意味するので、ひとまず安心できるといえるでしょう。
●具体的な表記の欠けている老人ホームは要注意!
「アットホームな雰囲気です」、「親切なスタッフ」といった、あたりさわりのない表現ではなく、具体的に、何人の介護スタッフがいるのか、そのスタッフの資格の有無など、情報が具体的に明記されていることが重要です。
「終身介護」、「緊急時の対応」という場合には、それは具体的に何を意味するのかを、明記し、それが、基本的な管理費に含まれるのかどうか、もしくは、追加の費用が必要となるかのどうかについても確認するべきです。
●契約書、管理規定、重要事項の説明書が、提示されない老人ホームは要注意!
「すぐに契約を!」と急がせるばかりで、契約書や管理の規定など重要な書類をなかなか提示してくれない老人ホームは要注意です。契約内をきちんと把握しないまま契約を結んでしまうことは、絶対にしないように注意しましょう。
●体験入居制度がない老人ホームは要注意!
老人ホームを選択する前には、実際に自分で見学し、体験入居することで、思ってもみなかったような事実に気づくことがあります。
夜間の介護体制など、昼間には見えなかった点も確認できます。食事も、実際に食べてみることが必要です。その機会を与えない老人ホームは、避けたほうが無難でしょう。
その他、問題が発生した場合の窓口がない、スタッフの雰囲気や態度が良くない、他の入居者が生き生きと生活していないなどは、「これは要注意!」な施設のサインといえるでしょう。
日本では現在、高齢化・少子化が急速に進んでいます。そして、そのことによって、高齢者の幸せを家族だけ支えていくことは難しくなっています。社会全体で、高齢者の幸せをの向上、維持をはかる仕組みを確立することはできないのでしょうか。昭和38年、高齢者の福祉の向上を図ることを目的とした「老人福祉法」が制定されました。高齢者の福祉とは、社会福祉制度の一分野で、老人福祉とも呼ばれているのです。特に、高齢者を対象とするサービスのことを指しています。
「老人福祉法」は、老人福祉の原理を明確にして、高齢者の心身の健康を保持しながら、生活を安定させるために、必要な措置を講じるために存在する法律です。かつて、すべての高齢者を対象として、その社会保障を担っていましたが、財政悪化により、現在では、「老人保健法」、「介護保険法」が適用されない場合に限り、老人の福祉を行う根拠として用いられるようになっているのです。
高齢者の福祉としては、在宅福祉と施設福祉の2種類があります。在宅福祉には、ホームヘルプ、ショートステイ、デイサービス、グループホームなどがあります。施設福祉は、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、老人介護支援センター、老人福祉センターなどがあります。軽費老人には、A型、B型の区分がありますし、ケアハウスはこのような種類の老人ホームの一種であるといえます。