認知症のお年寄りを、自宅で介護するということは、実際、とても大変なことです。しかし、公的な施設は、介護認定など、入居するためには、一定の条件を満たすことが必要ですし、そもそも、施設の空きが少ないために、順番待ちになるケースが多いというのが実状です。
現在、そのような老人、および、その家族の、不安や負担を解消するために、有料老人ホームの中で、認知症の方を受け入れる施設が増加してきています。中でも、認知症の進行の緩和に効果があるということもあり、グループホームの形式が注目されています。
認知症があり、要支援2~要介護1~5の認定を受けている方を受け入れている、標準的なグループホームの様子を、少しご紹介したいと思います。
グループホームとは、介護保険では、居宅サービスの1つに位置づけられています。
認知症のある、5~9人ほどのお年寄りが、互いに助け合いながら、家庭的な雰囲気の中で共同生活を送ります。居室は完全個室で、一室6畳~10畳程度のところが多いようです。そのためグループ生活とはいえ、入居者のプライバシーは保たれています。
各部屋には、収納・洗面台・エアコンが設置されているのが、標準的な形態です。また、24時間365日介護職員が在住し、一人ひとりの生活に応じた介護サービスを提供しています。
多くのホームでは、他の入居者とコミュニケーションを図るために、お正月のイベント、お花見、クリスマスなど、季節に応じたレクレーションを用意しており、それが認知症の症状の進行に、一定の効果があるといわれています。
自宅で家族と一緒に生活する楽しさとは別に、お年寄り同士の交流が生まれる、それがまた新しい楽しみとして、脳の活性化や 若返りに、一役買うのかもしれません。
日本では現在、高齢化・少子化が急速に進んでいます。そして、そのことによって、高齢者の幸せを家族だけ支えていくことは難しくなっています。社会全体で、高齢者の幸せをの向上、維持をはかる仕組みを確立することはできないのでしょうか。昭和38年、高齢者の福祉の向上を図ることを目的とした「老人福祉法」が制定されました。高齢者の福祉とは、社会福祉制度の一分野で、老人福祉とも呼ばれているのです。特に、高齢者を対象とするサービスのことを指しています。
「老人福祉法」は、老人福祉の原理を明確にして、高齢者の心身の健康を保持しながら、生活を安定させるために、必要な措置を講じるために存在する法律です。かつて、すべての高齢者を対象として、その社会保障を担っていましたが、財政悪化により、現在では、「老人保健法」、「介護保険法」が適用されない場合に限り、老人の福祉を行う根拠として用いられるようになっているのです。
高齢者の福祉としては、在宅福祉と施設福祉の2種類があります。在宅福祉には、ホームヘルプ、ショートステイ、デイサービス、グループホームなどがあります。施設福祉は、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、老人介護支援センター、老人福祉センターなどがあります。軽費老人には、A型、B型の区分がありますし、ケアハウスはこのような種類の老人ホームの一種であるといえます。